2011年12月13日火曜日

アイディア創造のフレームワーク

どうやったらいいアイディアを生み出せるか。
そんなことを考える機会があり、レポートを書くことになりました。
レポートの材料として自分で本を選び、A41枚程度にまとめるというのが課題。

実はそういうレポートを書いたことのない私ですが、あえてここにそのレポートを載せようと思います。


目的を果たすためのアイディアをどう生み出すか



小沢正光氏の著書、「プロフェッショナルアイディア。」についてレポーティングする。
著書で筆者は思いつきではなく、必要なときにニーズを満たすアイディアを生み出すには、3回3ラウンドのプロセスが有効であるとしている。
3回3ラウンドとは「書きだす」「整理する」「チョイスする」という3つのステップを順にこなすことでアイディアを練りあげていき、さらにこれらを3回繰り返すことでアイディアを完成させる、という手法である。

「3回3ラウンド」ではまず最初に「書きだす」作業を行う。この作業で頭の中にあるすべてのことを目に見える形にする。
頭の中で考えているだけでは曖昧だったことも、書き出すことで具体化していくのだ。
この作業では、次の点に気をつける。
・優劣はつけず、思いついた考えをすべて書き出す(中途半端なままにすると心残りになり、アイディアを見極める阻害要因となるため)
・書き出す作業は手書きで行う(手で書くことで脳が活性化するため)
・人目を気にしなくてよい場所で行う(考えることに集中するため)
・書き出す作業は最長でも2時間を限度にする(集中して作業に取り組むため)

次に、書き出したことを「整理する」。
書き出したアイディアを第三者にも理解できるように別の紙に清書する。このことによって、書き出されたアイディアを鮮明にすることができるのだ。
この作業では、次の点に気をつける。
・重複している内容はひとつにまとめる(思いつくままに書き出したものには重複するものが存在するため)
・意味不明なものは書き改めるか削除する(考えながら書き出したものの中には自分でも理解できないものもあるため)
・アイディアの良し悪しを吟味しない(整理することだけに集中するため)
・誤字脱字をなくし、わからない語句を調べて表現を練る(上司やクライアントに提出できるレベルにするため)
・骨子や要点に的を絞り、一目見て理解できる内容にする(シンプルな表現にするため)
・字は丁寧に書く(丁寧に書くことで自分の考えのあらが見えてくるため)
・清書する紙はひとつのアイディアにつき1枚使用する(次の作業で使用するため)

最後に、「チョイスする」。
清書した紙を壁に貼り、少し離れた位置から紙を眺め、良いと思ったものは残し、そうでないものは剥がしていく。
こうすることで客観的な視点に立つことができ、思い入れを排除して正しくアイディアの良し悪しを判断できるようになる。
この作業では、次の点に気をつける。
・以下の3つの視点に立って3つすべての視点を満たすアイディアを選ぶ
・個人の視点:自分の価値観に照らし合わせてそのアイディアが好きか嫌いかを判断する(自分が好きなアイディアでないと第三者を説得することが難しいため)
・相手の視点:クライアントの視点に立って、そのアイディアが受け入れられるかどうか、利益になるかどうかを考える(クライアントに満足してもらうため)
・全体の視点:社会的な視点に立って、業界での評価や社会的影響の観点からアイディアを選ぶ(役割や評価、モラルについて検証するため)

これらの3つの作業を1ラウンドとし、3回繰り返す。
3回繰り返すのには次のような理由がある。
・最初に出たアイディアには自分のおごりや思い込みが強く出ていることが多く、公には通用しない可能性がある
・頭の中にあることをすべて書き出していても、まだアイディアは頭の中に眠っている
・繰り返すことで考えの甘さをなくしていく
また、3ラウンドは必ず締切りを決めて計画を立てて実行する。時間的な制限の中で力を振り絞ることで良いアイディアを生み出すことができるからだ。

このように3つの局面それぞれでその作業に集中し、それらを繰り返していくことで練り上げる。これが筆者の言う3回3ラウンドであり、そこで生み出されたアイディアは、目的を達成するためのソリューションとなるのである。

参考




レポートなのに書いていると主観的になってきてしまい、視点を遠ざけるのに苦労しました。
自分ではあまり満足していませんが今回はこれで…

理解したことを人に伝えようとすると自分の足りない部分がよく見えてきます。
このアイディアのフレームワークと同じように、とにかく書きだしてみること、これはアイディアを創りだすこと以外にも有効なのかもしれないです。