2011年4月21日木曜日

VBAエキスパート、合格はしたけれど。

このところの私はもっぱらVBAでのプログラミングがお仕事。
そこでその実力やいかに、と先日VBAエキスパートという試験を受けてきました。
決意表明の記事もエントリしてましたね。

ExcelVBAベーシック 資格試験


資格はオデッセイコミュニケーションズという会社が発行しています。

「VBAエキスパート公式サイト」

実際に試験が行われるのは委託されている各地の試験会場で、資格取得講座を開いている学校である場合がほとんどのようです。
私は実施日数の多さと交通の便から新宿のテストセンターで受験することにしました。
この試験会場は都内では多分一番VBAエキスパート試験の実施をしている会場だと思います。
土曜日も受験ができたのがありがたかったです。

「新宿駅西口テストセンター」

試験は選択式で、PC画面から入力して解答する方式でした。
途中、私も含め数名の方のパソコンでアプリケーションがフリーズしており、試験よりも試験を実施しているアプリがどうなってるのか気になったりもしました 笑
試験の読み込みの遅さや画面遷移の遅さ、フリーズなど気になる現象がいくつかあったのですがあれはいったいどんな構造になっているのでしょうね・・・

脱線しましたが、試験は時間を持て余してしまうくらい簡単でした。

感覚では。

というのも、試験終了後にすぐに試験結果がわかるのですが、その結果が予想を遥かに下回っていたのです。


手応えだとほぼ満点に近いだろうなという感覚でしたが実際は満点1000点中825点。
しかも分野によっては50%を切る正答率なのです。
自分が理解していることにムラがあることがよくわかりました。
独学でもそれなりに体系的に習得してきたつもりでしたが、そうではなかったようです。
内容をみてみると、高得点を出せている分野は仕事でよく使うものだったりします。
つまり使わないと覚えないってことですね、当たり前ですが。

逆に言うと覚えたいんだったら使いまくれ!ってことです。
今回の試験は正答率80%ちょい、という期待はずれな結果でしたがまた次に試験を受けるときはそれ以上の正答率を目指したいです。



もちろん、この次はExcelVBAStandard を受験します(今回受けたのはExcelVBABasic)。
Excel周りのお仕事はささっと終わらせちゃう、しかも綺麗!そんな仕事の仕方が好きです。

2011年4月7日木曜日

VBAでJavaScriptが埋め込まれたリンクをクリックする

仕事場で使用されている業務システムがInternetExplorer6クライアントで動いており、私はこのIE上に表示されるコンテンツをVBAで取得するという仕組みを作っています。



tableタグやinputタグ内のコンテンツは難なく取得できたのですが、リンク先の画面からデータを取得するというところで行き詰まってしまいました。

だってリンクがクリックできないんだもん 笑
(URLを直接指定するのではなくリンクからでないと遷移できない画面なのです)

inputタグのsubmitボタンは簡単にクリックできるのですが、aタグに埋め込まれたリンクがクリックできませんでした。

そこでいつものあのサイトにたどり着くだろうなと思いつつググったわけです。
やはり行き着いたのはこのサイトでした。

「AB型の変わり者 三流プログラマー Ken3のHP」

私がVBAでIEを操作できるようになったのはこのサイトのおかげです。

もともと知人の方がVBAでWebページを操作するという仕事をしていらっしゃるという話を聞いたことがあり、VBAでWebページが操作できることは知っていました。

それを身につけるに至ったのは、仕事場の業務システムリリースにあたって大量のデータをクリーニングのためにチェックしていた際、この作業はVBAで処理できるんじゃないか、と思い立ったからでした。

そこから私のVBAとIEの物語が始まりました。

IEで動く業務システムを支配下に置く(?)ことに快感を覚え、またこのプログラムによっていろんな業務処理が効率化できそうだということで、VBAのツール作成依頼があちこちから湧いてきました。

今回のツール作成もその一つです。

さて、以下プログラムの紹介です。

VBAからIEブラウザ上のJavaScriptのリンクをクリックします。

-----------------------------------------------------------------------------------

1.リンク先アドレスの確認
まずはリンク先のURLがプログラム上でどう読み込まれるのかを把握します。
対象のWebページのHTMLソースを参照すればリンク先のアドレスを知ることはできますが、プログラム上で処理する場合のアドレスと異なっている場合があります。
確実に操作するためには先にリンク先のアドレスを調べた方がよさそうです。


Option Explicit

'-----変数-----

'IEオブジェクト
Dim objIE As Object

'処理対象のリンクカウンタ
Dim i As Integer
'--------------


'----------------------------------------
'アドレスの確認
'----------------------------------------
'リンク先アドレスを文字列で取得し、イミディエイトウィンドウに表示する

Sub CheckAddress()

'InternetExplorerオブジェクトを生成するサブルーチン呼び出し
Call CreateIE

'生成したIEオブジェクト上で処理対象のURLを指定し、遷移
objIE.navigate "http://oirnao.blogspot.com/"

'ページ読込待機のサブルーチン呼び出し
Call WaitIE

'IEオブジェクト内の全リンクをチェックし、イミディエイトウィンドウにリンク先アドレスを表示
For i = 0 To objIE.document.Links.Length - 1
      
        'イミディエイトウィンドウに表示
        Debug.Print objIE.document.Links(i).href
      
    Next i
  
    '生成したIEオブジェクトを閉じる
    objIE.Quit

End Sub
'----------------------------------------
'End Of アドレスの確認
'----------------------------------------


処理結果をイミディエイトウィンドウで確認するとクリックしたいアドレスが表示されているはずです。



HTMLソースを参照すると大文字で入力されている内容が実は小文字だったりします。
HTMLソースだと"JavaScript"~となっているところが"javascript"~というように。
この大文字小文字の違いで意図したように処理されないという事象が発生するので先にアドレスを確認します。

2.指定したリンクのクリック
1.リンク先アドレスの確認で取得したリンク先アドレスをプログラムに埋め込みます。
ここでは仮にリンク「javascript:openwinA('5');」をクリックするものとします。


'----------------------------------------
'リンクのクリック
'----------------------------------------
'指定したリンクをクリックする
Sub ClickLink

'InternetExplorerオブジェクトを生成するサブルーチン呼び出し
Call CreateIE

'生成したIEオブジェクト上で処理対象のURLを指定し、遷移
objIE.navigate "http://oirnao.blogspot.com/"

'ページ読込待機のサブルーチン呼び出し
Call WaitIE

'IEオブジェクト内のリンクをチェックし、クリックしたいリンクを探す
For i = 0 To objIE.document.Links.Length - 1
      
        '取得したリンク先アドレスを文字列単位で比較
        If objIE.document.Links(i).href = "javascript:openwinA('5');" Then
        
          'クリック対象だったらクリックする
            objIE.document.Links(i).Click
          
            'ループを抜ける
            Exit For
          
        End If

    Next i

End Sub
'----------------------------------------
'End Of リンクのクリック
'----------------------------------------


0.補足
上記で使用しているサブルーチンです。


'----------------------------------------
'IEオブジェクト生成
'----------------------------------------
'Internet Explorerのオブジェクトを生成する
Sub CreateIE()
  
    'IEオブジェクトを生成
    Set objIE = CreateObject("InternetExplorer.Application")
  
    'IEオブジェクトを可視化する
    objIE.Visible = True
  
    'IEオブジェクト画面の表示位置(左上の座標)とサイズ(高さ・幅)を調整
        '左上 上位置
        '左上 左位置
    objIE.Top = 0
  
    objIE.Left = 0
  
End Sub
'----------------------------------------
'End Of IEオブジェクト生成
'----------------------------------------


'----------------------------------------
'ページ読込待機
'----------------------------------------
Sub WaitIE()
'指定したページの読み込みが完了するまで待機する
    Do Until objIE.Busy = False
        DoEvents
      
    Loop

End Sub
'----------------------------------------
'End Of ページ読込待機
'----------------------------------------


-----------------------------------------------------------------------------------

以上、私がリンクをクリックするまでに行った処理です。
クリックができて画面遷移した瞬間に、嬉しすぎて仕事場でにやついたのは秘密です。
できることが増えるって楽しいですね。

2011年4月4日月曜日

初めてのソースコードレビュー

私は「プログラマ」というポジションで仕事をしたことがなく、ソースコードレビューというのも受けたことがありません。
そもそもプログラミングするのかっていう話もありますが、一応業務で使っている仕組みをVBAで組むくらいのことはしています。
そんな話を愚痴まじりにTwitterでつぶやいていたところ、VBAでツールを作ってくれないかというお話をいただきました。
こんななんとかのたまごもいいところな私に、です。
ありがたいお話ですね。

要件を聞いてみたところ、私にも作れそうだったので引き受けさせてもらいました。

こんな形で成果物を要求されるというのもそういえば初めての話です。
業務担当者に向けてツールを作っている私が成果物として求められているのはその仕組みからアウトプットされたものであって、仕組みそのものではなかったりします。

”自分以外の誰かに向けてモノを作る”
ということに、最初の最初から疑問がわいてきました。
変数名はどうしようとか 笑
コメントはどれくらい入れたらいいんだろうとか、そのコメントも誰にでも理解できる内容になっているのだろうかとか。
プロシージャはどの機能単位にしたらいいのかというのも疑問でした。
どこまで細分化するのか、結構悩みました。

テスト段階までは1プロシージャ15~20行くらいで4つのプロシージャでしたが、動作確認の後全部まとめて1つのプロシージャにしました。
小さなプログラムだったのでここまで分割する必要はないのかな?という疑問符付きの状態で納品しました。


さて、今日納品物のレビュー結果が返ってきました。
指摘されたのは「仕様変更に対応できない」という点でした。
なぜか。
ひとつのプログラムに全部の機能を記述しているから。
仕様変更できるけれど、その度に全部のソースを解析する必要があり、無駄な時間を使ってしまう。

・・・おおぉ、、私は何をしているんだろう。
頭ではわかっていたことが実際には全くできていませんでした。
プログラミングの本を読めば必ず書いてあるようなことが、プログラミングの本を読んできた私にできていなかったのです。
と同時に疑問に思っていたことがすっきり返ってきました。
どんな小さなツールであっても、プログラミングをする上で考えてあげなくちゃいけないことは同じ。
可読性だったり保守性だったり、ソフトウェアとして持っておくべき品質は規模に関わらず同じなのですね。


教科書に書いてあることと自分がやったこと、現場で求められているもの、その3つが同じフィールドに並んだ瞬間でした。
自分だけで完結していては見えなかったものが見え、また自分がやるべきことが明確に現れてきました。
自分のたまごレベルもよくわかりますね。


勉強だけしていても実際にはわかったつもりのことが多いのかもしれません。
こうして実践して指摘をいただいて、何が失敗だったかを理解すること、そこからまた次の成果を出すこと、この過程こそが本当の勉強なのかもしれないですね。
机上で教科書を読むのなんて、予習くらいにしかならないのかもしれません。